2026年4月、自社導入が始まってすぐ、答えが出てこない質問がいくつも見つかった。
- 直近の数件しか検索されず、過去の経緯が答えに入らない
- 「最近の進捗を教えて」と聞くと、2週間前の情報が返ってくる
- カタカナ表記と英語表記のゆれで、同じものを探しているのに空振りする
01まず、現状を数字で見る
このとき、代表の指示は一貫していた。感覚で議論しない。
原因をとにかく出させまくって、今何点ぐらいの精度なのかっていうのをフラットな目線で出させてほしい。
原因の候補を大量に列挙し、現状の精度をフラットに数値化し、それから直す。直す前に測る、という順番が徹底された。
02意味で探し、言葉でも探す
ベテランAIの検索は、意味の近さで探すベクトル検索と、言葉の一致で探すキーワード検索のハイブリッドだ。仕組みについて、代表が会議で自分の言葉に置き直した説明が残っている。
意味空間みたいなところに情報をバーっと配置して、検索ワードと近しいワードの位置の周辺の情報をパッと取って、「おそらくこれだと思います」っていう出力の仕方だよね。
そのうえで、検索結果の件数や類似度のしきい値を調整できるチューニング設定が入った。「直近の数件しか出ない」問題は、ここで潰されている。
03精度が先、コストは後
一旦答えをまず出して、そこから削っていくって感じ。
検索の精度を上げると、AIの呼び出し回数や処理は増える方向に働く。それでも「修正した後に今度コストの問題が出てくるから、じゃあコストの問題を解決しに行く」という順番が明言された。まず正しく答える。速く・安くは、そのあとに削って作る。
検索精度の改善に「これで終わり」はない。データが増えれば新しい壁が出る。それを前提に、測って直すサイクルのほうを製品に組み込んである。




